睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に呼吸が停止したり、弱まってしまう状態が繰り返され、快適な睡眠が妨げられる病気です。
大別すると、閉塞性睡眠時無呼吸症候群と中枢性睡眠時無呼吸症候群があります。
前者は非常に多く見られるタイプであり、睡眠中に喉や上気道が物理的に閉塞することで発生します。
空気の通り道である上気道が何らかの要因で狭くなることにより、ここを通る空気の抵抗力が増し、スムーズな呼吸が妨げられてしまうのです。
一方、中枢性睡眠時無呼吸症候群は、呼吸中枢の異常によって起こるタイプです。
脳からの呼吸指令がきちんと発せられなくなり、無呼吸状態となります。
あまり多い症例ではありませんが、血液中の酸素濃度が著しく低下しても脳神経が反応しないため、十分な酸素を体内に送り込めなくなり、命に関わるおそれがあります。
放置は禁物です
睡眠時無呼吸症候群をきちんと治療しないで放置すると、高血圧や糖尿病、不整脈等の心疾患、脳卒中などのリスクが高まります。
ひどくなると突然死を招く確率も大幅に上昇すると考えられています。
また、昼間に強い眠気が襲ってきて交通事故の原因ともなります。
このように、軽視すると怖い病気なのです。
仕事や家事、日常生活にも何かと悪影響が出がちですので、何も手を打たずにおくことは禁物です。
家族や友人から睡眠中の大きないびきや呼吸の一時的な停止を指摘されたことは無いでしょうか。
もしあるとしたら、睡眠時無呼吸症候群が疑われますので、この疾患に詳しい医師を受診しましょう。
不眠症とは
不眠症は、文字通り不眠の状態が慢性的に続いてしまう病気です。
「寝つきが悪い」、「夜中や早朝に目が覚める」、「熟睡感が無い」といった睡眠トラブルのため、日常生活に支障をきたす状態となります。
そもそも睡眠時間には個人差があるため、7時間以上眠っているにもかかわらず「眠れない」と感じる方がいる一方で、3~4時間の睡眠でもまったく問題の無い方もいます。
そのため、客観的に何時間眠っていようと、本人が安眠・快眠できないと自覚する状態が続けば、不眠症と診断することになります。
当院では不眠症のパターンをしっかりと判断したうえでそれに応じた治療を行います。
安易に睡眠薬を処方することはなく、生活習慣や睡眠習慣の改善から指導します。
このような方はご受診ください
- 寝つくまでに時間が掛かるようになった
- いったん寝入っても、夜中に何度も目が覚める
- かなり早く目覚めるようになり、その後も寝つけない
- 睡眠時間は確保しているが、眠りが浅く、眠った気がしない
- よく眠れないため、気分が落ち込んだり、イライラしたりする
- 注意力や集中力などが低下し、日常生活に支障がある
- 日中に強い眠気に襲われる
- 「また今夜も眠れないのではないか」と悩んでいる